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「ホロホロ鳥の歌」

待井小雨作品集「ホロホロ鳥の歌」

ISBN978-4-910496-02-3

著 / 待井小雨 イラスト / 三上唯 装丁 / ファンシーコウ 解説 / しのき美緒

​​PAPERBACK版 1430E / 電子書籍版 880E

ホロホロ鳥の歌: ようこそ!
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現実と空想が溶け合う静謐な世界のなかで繰り返される出会いと別れ。

待井小雨作品のふたつの特徴ーー連綿と死生観ーー

 異形の者と人、親と子、男と女、生と死、こういったテーマは常に二項対立で捉えられ表現されてきた。そして必ず葛藤の末にいずれかがいずれかに勝利する。しかし待井小雨が描く作品はいずれも夜のつぎに朝が来るかのごとく時に融合し時に反目しあいながら絶えることなく続いていく。

 待井作品には常に死の影が色濃くつきまとう。しかし待井は「死」には何の情緒も与えない。登場人物は、死を大げさに恐れたり抗ったりしない。静かな諦観をもって淡々と肉親や自分の死を受け入れる。生の後に死がやってきて、それはまた生につながっていく。連綿のなかに自分がいることをどれほど幼い子どもでも理解しているのである。

待井がどうしてこのような死生観を得たのか、わたしは知らない。だが、この通底する死生観によりどの作品にも深みと救いが与えられていることは間違いない。 (解説より)

 

収録作品

ホロホロ鳥の歌/phantompain/人さらいの夜/誰にも見えない世界で私たちは/のっぺらぼうの落とし物/歌う花と首の幻/祖母の花筏/あした海になる/棺桶の中に咲く/あたしのサンタ/メタモルフォーゼ/紫陽花の待つ庭/笛を吹くパオ/鞄からペンギン/旅人の哀歌/夜に光る

ホロホロ鳥の歌: 経歴

​​待井小雨プロフィール

待井小雨 (まちい・こさめ)
物語作家。頭の中にある空想や妄想を形にするべく掌編小説や短編小説を書いています。時空モノガタリ(二〇一九年閉鎖)をメインに投稿していました。ジャンルにこだわらずホラー、童話、人間ドラマ、ファンタジー、恋愛、百合、と色々なものを書いています。時間のある時はチェロの練習をして過ごしています。(本人コメントより)

ホロホロ鳥の歌: テキスト
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